最近、話題の『紙ストロー』
あのスターバックスでも2020年1月から順次プラスチックストローから紙ストローへと切り替わり、3月には全店舗での導入を目指しているところ。
ですが、本当に紙ストローを使うことが、すべての人にとって良いのでしょうか?

物事には必ず裏と表があるように、メリットと言われていることにもデメリットがあるもの。
『紙ストロー』のメリットと意外な盲点であるデメリットについてのお話です。
紙ストローのメリット
紙ストローを世界で使うメリットはとても大きいです。
紙製だから環境にやさしい
海水浴や釣りをしに海へ行ったとき、海岸や防波堤のところに流れ着いているのか捨てられているのか、色んなごみが浮いているのをよく目にします。
そのごみは、国境を越え、海を渡り、捨てられた国とは違う国へと流れつき、ほとんどがプラスチック製のもののため、自然にかえることはありません。
海を漂流するごみによる環境汚染が問題となり「エコバッグの次はストローを紙で作ろう」となったわけ。
【紙で物をつくれば、ごみとして捨てられても自然にかえる】
紙ストローはこれから主流のストローになってくるのは確かですが、メリットが『環境にやさしい』だけでは通用しません。
「紙製のごみは自然にかえるから環境汚染が減る」という考え方は、一見正しくメリットのように見えますが、実は違います。
紙ストローのデメリット
そもそも、紙ストローのメリットが1つしかないのもヤバいんだけど、紙ストローは体が健康な人が使う前提で話が進められているからもっとヤバい!
ふやける紙ストローは長い時間使えない
紙ストロー1番のデメリットは「長時間使えないこと」です。
ストローは基本的に飲み物を飲むために使うものですし、水分を多く含んだものに浸かっていることが多いのに
デメリットが『水に融ける』は酷すぎます。
カナダで1度紙ストローに当たったことがあったのですが、最悪で…シェイクに刺さった紙ストローが、30分~1時間もしないうちにふにゃふにゃになって飲めなくなりました。
「紙ストローは、、ない。」
環境省が日本でプラスチック製のストローを廃止して、紙ストローを導入すると発表する前に、私が紙ストローのデメリットを強く感じた出来事でした。

紙ストローは使い捨て
全然エコじゃない!!
マジで声を大にして伝えたい。
プラスチックのごみがたくさん出てて、そのごみが問題だから「とりあえずプラスチック製のストローにしよう」では根本的な環境問題の解決にはなっていません。
使い捨てやリサイクルの精神でエコバッグも作ったはずなのに、環境のためにつくった紙ストローが使い捨てだなんておかしすぎるでしょ!
プラスチック製のストローなら洗って何度も繰り返し使えるのに、紙ストローは1回こっきりの使い切り
紙ストローはごみを増やして、ごみを燃やすエネルギーをますます必要として、環境にもっと二酸化炭素を排出する。このデメリットは非常に大きな問題。
ごみはきちんとごみ箱に捨てましょう
ごみ箱にごみを捨てるときは燃える・燃えないを分けましょう
これができていれば、紙ストローをわざわざ作る必要もないんです。高いコストをかけてまで。
プラスチックストローよりもコスパが悪い
紙ストロー3つめのデメリットは、プラスチック製のストローに比べて値段が高いこと。
楽天で紙ストローとプラスチック製のストローを検索してみると、
紙ストロー
144本入って1320円の紙ストロー… ん゛~~~高い!
ストローはダイソーやセリアといった百均でも売っていますが、楽天でプラスチック製のストローを調べてみたことろ、なんと1000本入りを発見!これは…安い(笑)
プラスチック製ストロー
紙ストローはプラスチック製のストローよりも値段が高いのに、1回っきりの使い捨てタイプであることから
非常にコスパが悪い!!
そのため、紙ストローを導入していく飲食業界のドリンク料金は、全体的に値上げすることが今後予想されます。
さらにこのままいくと、「ストロー(紙)を落としたので もう1本ください」なんて言った日には、紙ストローの追加料金を取られる日もそう遠くはありません。

唇にふやけたストローの紙がつく!荒れた唇はもっとNG
上述しましたが、紙ストローは基本的には水分を多く含んだものに使われたり、刺さったりしています。
その水分を含んだ物質を飲んだり食べたりするために私たちはストローを使うわけですが、ストローをくわえる口や唇にも水分やリップクリームの油分があります。
同じ紙ストローで食べたり飲んだりしていると、紙ストローに唇が当たっている部分がふやけてきて、だんだんと唇に紙ストローのふやけた紙が付着します。
口が荒れていないときは大丈夫ですが、荒れている時に紙ストローなんてものを使ったときには、
唇に塗っていたリップの油分は次第に紙ストローに持っていかれ、早飲みしなければ紙ストローの繊維が口につき、それを拭き取るために口に触れる…また荒れる…
THE 悪循環
紙ストローでも何でもですが、そもそものすべてのベースが健常者で、障がい者や身体に問題を抱えている人の気持ちなんて考えずに国会で議論されGOサインが出されています。
今話題『紙ストロー』メリットと意外なデメリット :まとめ
これから、ますます色んなところで見かけるようになり、私たちの日常に溶け込んでくるであろう『紙ストロー』
メリットだけに目を向けたら環境にやさしくて素晴らしい発想の紙ストローですが、実際はデメリットだらけというのが紙ストローの今の現状です。
今後は紙ストローのコスパも良くなるかもしれませんし、自然にかえるプラスチックが発明される日が来るかもしれません。
とにかく、口唇アトピー性皮膚炎を患っていた(今も一応治療中)ころの私から言わせると、
『紙ストローの一択じゃなくて、紙かプラスチックか選べる自由だけは欲しい!』
今後の環境問題改善や飲食業界の発展を願うとともに、ストロー選択の自由があり続けることを願うばかりです。

